映画

おじさんと大統領の執事の涙

95/100点

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基本情報

  • 2013/アメリカ 上映時間132分
  • 監督:リー・ダニエルズ
  • 脚本:ダニー・ストロング
  • 出演:フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、デヴィッド・オイェロウォ、マライア・キャリー、レニー・クラヴィッツ、ロビン・ウィリアムズ、ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ

あらすじ

奴隷の子供として育ったセシルは目の前で白人の主人に父を殺されてしまう。その後農園を脱出し、飢えを凌ぐために忍び込んだ店の黒人に救われ給仕として働くことを学ぶ。
ワシントンD.C.の高級ホテルの給仕を務めているとホワイトハウス付き執事への誘いを受け、アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガンなど歴々の大統領に仕える。多くを語らぬ実直な姿に、各大統領より信頼を得る。

一方で公民権運動以来過激な活動に走る息子のルイスの事を長年憂慮していたが、自国に厳然と差別が残っている事実を悟りついに和解。給仕の仕事も辞職する。

時を経てアメリカに初の黒人大統領が誕生し、セシルはオバマ大統領よりホワイトハウスに招待される。

感想

低い体温のまま淡々と長い年月を描いた映画で、当時の南北人種差別の根深さを多方面の立場から丁寧に表現しています。
作中様々な大統領を著名な俳優が演じているのに嬌声を上げつつもなぜか当初アメリカの人種差別問題とオバマ大統領を結びつける事が出来ていなかったため、辞職からの急なエンディングにとても痛快さを覚え、大いに身震いしました。
一人の執事を媒介者として、アメリカの奴隷制の歴史を良し悪しではなく客観的なエンターテインメントに昇華させていて終始温かい気持ちにさせてくれる、とても好きな映画です。

ちなみに主演のフォレスト・ウィテカーは昔から好きな俳優ですが、個人的には女優としてのマライア・キャリーも劣らず大好きなので、今作に於いてもスッピンの彼女はとても素敵でした。

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